「ためしてガッテン」などのテレビ番組でも紹介された「低温蒸し」は、話題の新調理法です。一般的な蒸す温度100℃のところ、70℃という低温で蒸すと、食材のうまみや栄養が劇的にアップすることがわかってきたんですね。
低温のメリット
低温で蒸すと、これまでの加熱調理で壊れていた栄養素が壊れない。それだけでなく、活性化する酵素まであるというからびっくりです。栄養価が生食の数倍になるものもあるそうです。
これまで何が何でも生で食べるしかないと思っていた野菜もとりやすくなるかもしれないんですね。
低温で蒸すと、でんぷんの糖化が進み、甘みが増すらしい。むずかしい理屈はわかりませんが、甘酒が甘くなるのと同じようなことではないかと思っています。くだものも熟したようにおいしくなるそうです。
湯治場では、古くから温泉の湯気を利用して、食材を蒸していたので、今に始まったことではないのですが、科学的に数値的に証明できるようになったんですね。
DRETEC クッキング温度計 「グリエ」 ホワイト O-219WT
低温蒸し野菜の作り方
低温蒸し野菜は、蒸し器がなくてもできます。
必要なものは、
- 大きめの鍋。
- 鍋にセットできるザルとボール。
- 温度計。
- 鍋に水を半分くらい入れます。
- 鍋にザルをセットし、ボールでふたをします。
- ザルとボールの間に温度計をはさんで火にかけます。
- 70℃になったらザルに野菜を入れ、70℃が維持できるように調整します。
- 20分ぐらい蒸せばでき上がり。
温度が上がり過ぎないように火をとめたり、ふたに箸をはさんだりして調整します。
サーモス 真空保温調理器シャトルシェフ 4.3L アプリコット KBF-4500-APR
うちではシャトルシェフの保温鍋を利用します。温度調節がラクにできます。
- シャトルシェフのうち鍋にセットしたザルに野菜を入れます。
- 70℃になったら火を止めて保温容器に鍋を移します。
- 温度が上がり過ぎる間はふたをずらしておきます。
- 70℃に落ち着いてきたらふたをして20分蒸せばできあがり。
「低温蒸し」まとめ。
どんな食材も低温蒸しはできます。でも、何でもおいしくなるわけではないみたい。
イモ類なんかは、70℃より高い温度で時間も20分以上かけないと、やわらかくならないそうです。無理に低温調理することないかも……。
逆に、キノコ類は、栄養価とうま味が増して格段においしくなるそう。野菜以外では、魚介類がいいそうですよ。
葉菜類や大根は、低温蒸ししてから保存すると、栄養の損失が少なくてすむというメリットもあるそうです。
「低温蒸し」、いいことはわかったけれど、なんせめんどうだからやっていられない、という声も少なくありません。何でもかんでもどんなときも「低温蒸し」する必要はないと思います。
100円ショップの蒸し台を利用して、ふたをずらしながら弱火で蒸してみるだけでもいいような気がします。高圧高熱時短の調理をほんの少し見直して、気軽にできることから低温蒸し調理を取り入れてみてはいかがでしょう。
コメント