著書や講演で注目されているお医者さんの本です。
食品の毒性やそれを避けるための食事に関する本は、踏み込み過ぎるとどうにもならなくなって、食事がつらいものになりかねません。でも、無頓着に知らないで過ごすにも抵抗があるんですね。
自分は食事とどう向き合って生活していくかを見つけたくて、こうしたちょっとコワイ本も読んでみました。
楽しくなければ食事じゃない!?
「食事は楽しくなければいけない。」わたしはずっとそう思ってきました。
それが「楽しいだけじゃダメなんじゃないの?」と思い出したのはつい最近になってからです。
食品の有害物質や栄養の知識が増えるにつけ、「これは食べてはいけない」「これを食べないといけない」といったことばかりに神経がいって、単純に楽しくおいしい食事をするのがむずかしくなってきたんです。
この頃は、からだに必要な栄養をとる食事と楽しくおいしい食事は両立しないのではないかと思っているほどです。
栄養をとるだけの食事はナンセンス!?
あらゆる方面で食品の害を世間に知らしめていることで知られている著者ですが、意外なことに、
「社会毒をすべて避け、栄養だけにこだわった食事」というのはナンセンスだと考えています。極端なマクロビとか糖質制限とか、偏った食事法のことです。
と述べているんです。なんか、ホッとしました。
だからと言って、無頓着に食べてもいいと言ってるわけではありません。
著者が実践されている食事は、わたしからすると、とうていマネできない厳格なものです。
でも、そうした厳格なルールをどんなときにも徹底して守っているわけではなく、そうした食事をみんなにすすめているわけでもないんですね。
著者は「食べることが楽しくなければ、生きることもつまらなくなる」と述べています。
結局、それぞれが「どんなふうに生きたいか」という問題に行き着くと言います。
寝かせ玄米生活
ハレとケのメリハリ食は、これから食事を見直したい方にも取り入れやすい。
栄養よりも品数よりも大事なこと
どうして世の中には、こうも安心して食べられない食品であふれてしまったのか?
それは見栄えのいいもの、簡単に食べられるもの、コストをかけずに大量生産することを求めてきたわたしたち自身が招いてしまったことだということに気がつくことが大事だと言います。そして、食品の害を知った上で食べることが大事なんです。そこで何を選ぶかは個人の自由なんですね。
「私のほうができている、できていない」と競い合うものではありませんし、食品添加物の入っているものを少し食べたからといって、罪悪感に浸り過ぎてもいいことありません。
100%安全なものなんてないんです。だから、自分の判断で、できるところから食品を選ぶ。その選択が「安心しておいしいものを食べたい」という意思表示となって、それが世の中を変えることにもつながっていくんですね。
なんだか気が遠い話ですが、わたしの食品選びが明るい未来のために貢献していると思うと、日々思案する価値があるというものです。
食事は、個人の健康にとどまらず、生き方にも影響し、社会とも深く関わっているものなんですね。そして自分にも何かしらできることがあるということを教えられた本でした。
それにしてもやっぱり食品毒の記述はコワいです……。興味のある方は読んでみてください。食品選びの参考にはなると思います。
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