健康診断では、たいてい悪いものがないかどうかを調べる。これからは、自分のからだがどれぐらい健康維持力を持っているかを知り、もっと意欲的に健康管理に励むことができる検査をしてほしいものです。
日本の医療費は、年々増加し、およそ40兆円になると言います。ウクライナが財政再建に必要な資金として国際社会に助けを求めたお金が3.6兆円ですよ。いかに日本の医療費がばく大であるかがわかります。
日本は今後ますます高齢化が進むことはわかっています。ひとりひとりができることと言えば、できる限り死ぬまで健康でいられるようにすることではないでしょうか。それは誰のためでもない一番自分のためになることだし、病気や障害と向き合って生きなければならなくなった人たちの助けにもつながっていくんですよね。
健康管理に意欲がわく最新検査項目をご紹介します。
アディポネクチン測定
アディポネクチンというのは、脂肪細胞から分泌されるホルモンです。100歳まで長生きする人たちが多く持っていることで知られ、「長寿ホルモン」と呼ばれています。
アディポネクチンは脂肪細胞でできるホルモンであるにも関わらず、脂肪が増えると減ってしまうとくちょうがあります。
アディポネクチンは糖尿病や脳梗塞などの生活習慣病やがん予防に有効なはたらきをしていることがわかってきており、アディポネクチンの量は健康で長生きする目安になるんですね。
このアディポネクチン、ありがたいことにいつからでも誰でも増やすことができるんです。漠然と食生活に気をつけて適度な運動をするといった健康管理はなかなか続けられませんよね。ちゃんとできているかどうかもよくわかりません。そこにアディポネクチンの量を増やすという具体的な目標があったらどうでしょう。今よりずっとやる気が出ると思いませんか?
アディポネクチンの量は血液検査でかんたんに調べられるのですが、今のところ保険が利きません。なので、3,000円ぐらい費用がかかってしまうんですよね。ぜひ基本検診の項目に入れてもらいたいものです。
「アディポネクチン」を増やしたくなる本
ソイチェック
これはエクオールという物質を作ることができるかを尿検査で調べるものです。エクオールというのは、大豆イソフラボンを材料に腸内細菌が作る物質で、イソフラボンが持つ健康パワーを最大限引き出してくれるものなんですね。
エクオールは、更年期障害や乾燥肌の改善に有効なはたらきをすることがわかっています。
エクオール生成腸内細菌を持っている人は日本人の約半分です。エクオールが作れない人は、ふつうに大豆食品をとっていては効果が出にくいので、日ごろからもっと積極的に大豆食品をとるように心がけなければいけないことがわかります。
大豆を食べたからといって、エクオールを作れなかった人が作れるようになるわけではありません。でも、エクオールを作る能力は持っているのに、大豆の摂取量が足りなくて眠ってしまっている人も少なくないそうです。とくに日本人は昔から大豆食品に親しんできているので、エクオールを作る腸内細菌を持っている可能性は高い。あきらめないで食生活を正し、大豆食品を積極的に食べるようにしてみるといいかもしれません。
大豆イソフラボンは、女性の健康維持には欠かせないたのもしい存在です。更年期障害や肌荒れで悩んでいる人は、薬や化粧品に頼る前に、食生活を見直して元から元気になりたいですね。
現在ソイチェックの尿検査にはやっぱり4,000円程度の費用がかかります。ぜひ女性の基本検診の項目に入れてほしいところです。
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