頭痛で毎日のようにバファリンやセデス、ノーシンといった市販の鎮痛薬を飲んでいませんか?頭痛ぐらいで仕事や学校を休めない。でも痛いのはつらいからつい飲んじゃう。その気持ち、よくわかります。でも、続けていると、たいへんなことになりますよ。
バファリンが効かない、効いてる時間が短い人は要注意!
知らない間にバファリンの量が増えている
わたしが若いころは頭痛発作のときは、バファリンのような市販の鎮痛薬を飲むしか方法がありませんでした。頭痛で病院に行くという意識もありませんから頭痛がひどいときは本当につらかったです。風邪のように熱も出ないので学校や仕事を欠席するわけにもいかず、しだいにバファリンの量が知らず知らずのうちに増えていきました。とにかく痛みをおさえたかったんですね。
バファリンが効かない
そのうちバファリンで頭痛がおさまる時間がどんどん短くなって、そのたびに追加でバファリンを飲むようになりました。いったいどれぐらい飲んでいるのか、自分でも把握できないぐらいでした。説明書には、痛みの激しいリウマチの人などは、一回6錠まで服用できるようなことが書いてあったので、まだまだいけると思っていました。
気持ち悪くて吐き気がする
とうとうバファリンを飲んでも頭痛がおさまらなくなりました。それどころか気持ち悪くて吐き気までするようになりました。頭は痛いし気持ち悪いしで通常の生活がまったくできない状態になりました。今思うと、薬物乱用頭痛に陥っていたと思います。気持ち悪くて薬が飲めなくなってしまったことがさいわいして薬を絶つことができました。それはもう苦しかったです。
頭痛外来に行く
救いの神、片頭痛薬トリプタンとの出合い
このごろは、片頭痛で病院に行っても、へんな顔をされることはありません。でも、片頭痛用の薬は、置いていない薬局が多いです。たぶん高価で、使う人が限られていたからだと思います。頭痛で病院に行っても、片頭痛用の薬を処方してもらえない場合もあります。なので、やっぱり頭痛外来のある病院へ行ったほうが確かです。わたしは頭痛外来のある脳神経外科の個人病院がたまたま近くにあるので助かってます。土曜日も診察してくれるので、いつも患者さんでいっぱいです。わたしと同じように、片頭痛のお薬をもらいに来ている人もたくさんいます。
片頭痛薬として現在もっとも効果的と言われているのがトリプタン系の薬です。ほとんどの人が劇的に痛みをおさえられる夢のようなお薬です。当初は注射しかなかったことを思うと、本当にありがたいことです。
トリプタン系頭痛薬にもいろいろなタイプがある
今はトリプタン系の頭痛薬にもいろいろなタイプがあって、合うものを選べるようになりました。わたしは、ゆるやかに長時間効果が持続するタイプのアマージという薬と合わせて、粉薬の鎮痛薬をいっしょに飲んでいます。わたしは頭痛発作が数日続く傾向があるからですが、短期間にきれよく効くタイプの薬もありますので、それぞれ合うものを見つけるといいと思います。
頭痛発作の回数を減らしたい人は予防薬も
トリプタン系の薬はどれも3割で一回300円程度の価格です。ほかの鎮痛薬の数十倍の値段です。トリプタンを月に十回以上服用しないといけないような人は、予防薬を使って頭痛発作の回数を減らすことを考えてみるといいかもしれません。
ただし、予防薬は何種類もあり、毎日飲み続けなければいけないことと、効果があるかどうかを試すのに日数がかかり、合うものを見つけるのには根気がいります。わたしもいくつか試した予防薬があまり効かず、あきらめていたのですが、トリプタンを月に十回以上使いたくなることが続いていたので、主治医に予防薬の相談をして探し当てました。わたしの予防薬は、インデラルという一般では血圧を下げるために用いられている薬ですが、最近になって片頭痛をおさえる効果が認められるようになったものです。これのおかげでわたしは片頭痛が半減しました。
医療は日進月歩なので、たかが頭痛とあきらめないで
身近に話を聞いてくれるいいお医者さんがいるかも
人にはたかが頭痛と思われるかもしれないけれど、頭痛ってつらいです。経験のある人ならわかると思います。周囲にもけっこう頭痛で困っている人がいると思います。だから、以前よりずっとただの頭痛でも病院で相談できるようになってきています。専門の病院が近くにない人は、相談しやすい身近な医師に一度お話をしてみてはいかがでしょうか? わたしもかつて、親切な内科の医師がみずから調べて薬を取り寄せて下さったことがありました。専門とか技術も大切かもしれませんが、寄り添ってくれる気持ちのあるお医者さんを見つけるといいですよ。
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