ホームドクターって言うんですか? 何かあるとすぐ行くかかりつけのお医者さんっていますか?
とくに何かしてもらいたいわけではないんです。こっちの事情がある程度わかってもらってる話しやすいお医者さんが一人いるとありがたいですよね。
かかりつけ医の条件
病院と言えば更年期になるまでは片頭痛薬をもらいに脳神経外科クリニックに行くぐらいだったんです。
脳神経外科クリニックとは長いおつきあいなんですが、かかりつけという感じではありません。いつも患者さんがいっぱいで人気のクリニックです。先生も感じのいい先生です。でも、たとえば「長年服用している片頭痛薬を減らしていきたい」とか「漢方薬を試してみたい」とか「このごろからだのあちこちに蕁麻疹みたいのが繰り返し出るんです。」みたいなことをゆっくり相談できる雰囲気じゃないんですよね。
オットがときどき行く内科の医院はこれまたすごい人気で待ち時間も長い。だけどそこは待ってでも行きたくなるクリニックなんです。専門は整形外科みたいなんですが、内科でも何でも診てもらえます。見立てがいいという評判で、オットが職場の知人に教えてもらったところです。うちからは少し遠いんですが、オットは何かあるとすぐそこに連れて行ってくれます。先日指を切ったときも行きました。
高齢の方から子どもたちまでいつもいっぱいです。でも、いつもあたたかい雰囲気でちっともピリピリしてません。みんな我慢強く待ってるんです。それというのも先生がどんなに忙しくてもご機嫌で、よく話を聞いてくれるからなんです。気になってることは何でも話せそうです。
先生に少しも偉そうなところがないので、看護師さんたちも伸び伸びとよく働きます。先生のことを信頼しているのがはたから見ていても感じられます。
その先生は誰も気づかなかったがんの徴候に気づいたっていうウワサがあるんです。そうしたお医者さんとしての腕も去ることながら、わたしはやっぱりあの話しやすさと医院全体の居心地のいい雰囲気が人気の秘密ではないかと思ってるんです。患者さんの異変に気づいたのも、日ごろから患者さんの話をよく聞いているからだと思えてなりません。
話を聞いてほしいだけなのに
先日、漢方薬に詳しいという先生を訪ねてみました。「24時間訪問診療も受け付けます!」「地域に根ざしたかかりつけ医をめざしてます!」といったアピールで意欲満々の開院2年ほどの新しいクリニックです。
行ってみてびっくりしたのが患者さんが一人もいなかったことです。
ま新しいきれいな病院内には受付や看護師さんが何人もいました。だけどみな、なんだか不慣れな感じでいっそう不安になりました。新しくてきれいなんですが、どことなく雑然として落ち着きません。
さっそうと現れた先生はまだ若く、ありきたりな質問をすると、舌を見てお腹を押さえ、さっさと2種類の漢方薬を試すように言いました。
そして体質改善には針治療とAKAとかいう治療をすすめられました。「AKAって何ですか?」と尋ねると、「ネットで調べてもらえば動画もあってよくわかります。」と言うばかり。クリニックで行われている治療の説明が書かれた冊子をもらい、あっという間に診察が終わりました。
その冊子には、一般の病院ではあまり行われていないような個性的な治療がいくつも紹介されていました。針やAKAは医療保険でできるそうなので、ことさら高額な治療をしようというのでもなさそうでした。
めずらしい治療法を取り入れることについてはわたしは全然かまわないと思うんです。東洋医学や漢方に通じたお医者さんがいることは喜ばしいことです。
それより何より残念だったのは、イエスかノーで答えるような一方的な質問ばかり矢継ぎ早にされるので、まったくとりつくしまがなかったことです。こちらに質問させまいとしているのではないかと疑いたくなるほどです。そうでなくても要領よく言いたいことがうまく言えない性質のわたしはまったくの不完全燃焼でがっかりしました。先生には、患者さんの話を聞こうという気持ちがまったくないようでした。
まだお若く、余裕がないと思いやることもできなくもないですが、せっかくの先生の意気込みもあれでは台無しです。閑散としているのもうなずけました。
悪いことに、最後は有無も言わさず血液検査です。驚きました。そのときにはもう二度と来ないと心に誓ってました。
確かに、すぐ何とかしてほしいと思って病院に行くこともあります。でも、ほとんどの場合、そうかんたんに改善できないことで困ってるんですよね。
わたしは今回、話を聞いてもらえたらそれだけでかなり満足できたと思うんです。お医者さんにただ話を聞いてもらいたかったんですね。そうすればきっと治療に関してはお任せしようと思えたはずです。
出過ぎたことを言わせていただきます。聞くことはお医者さんに一番必要なテクニックではないか、としみじみ思った次第です。
コメント
我が家にはかかりつけ医は今はいません。
もう医者に頼る必要はないからです。
でもいつ何時お医者の世話を受ける場面が訪れるかわかりませんが、
そのときはそのときです。医療にはいつも裏切られてきたから。
その代わり病にならないような取り組みは一所懸命です。
村上さん、こんにちは。
病気にならないように早くから取り組んでおられるんですね。
ブログ拝見しました。
すばらしい。そしてうらやましい。
わたしは更年期になってはじめて健康をおろそかにしてきたことを思い知っているところです。
長年片頭痛薬にたよってきました。
50にしてほぼ白髪です……。
でもこれ以上むやみに老化し過ぎないように遅ればせながら励みたいと思ってます。
コメントありがとうございました。